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Channel: スポーツナビ+ タグ:コソヴォ
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EURO2016 -Chapter25- 【アルバニアがルーマニアを下し歓喜の初勝利!】

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【 ルーマニア 0-1 アルバニア 】       0-1 43’ サディク(アルバニア)〔MIP/オディセ・ロシ〕スピード豊かなドリブルで、相手に寄せられてもモノともしない強さも兼備。左サイドを主戦場にパワフルな突破を再三見せたが、チームが自陣に深く引くなか、カウンターからのロシの突破力とキープ力は確かに大きな武器になっていた。現在はクロアチアのHNKリエカでプレーしているが、もしかするとこの大会での活躍で四大リーグのクラブからも注目を集めているかも!?25歳のサイドアタッカーにはそれくらいの魅力を感じた。◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 例え勝っても決勝T進出ができるかは微妙な状況だったが、今大会初勝利をあげるべく、立ち上がりから両チームの出足が良くアグレッシブな攻防を見せた。 8分のルーマニアは後方からのフィードをDFがクリアしたところ、ニコラエ・スタンチュが左足ダイレクトで強シュートを見舞うがGKエトリト・ベリシャがパンチでブロック。 個人技に勝るルーマニアが押し気味な展開ではあったが、両チームの守備の組織がしっかり構築されている印象を受けた。 アルバニアの最初の決定機は23分。自陣でボールを奪ってからのパス交換で素速くボールを運び右サイドへ展開。ワンタッチでアンディ・リラが送ったグラウンダーのクロスが逆サイドにフリーで詰めてきたエルミル・レニャニに渡る。 目の前は無人のゴール。 しかし、滑り込みながら合わせたシュートは吹かしてバーを超えてしまう。 35分には右サイドからのスローインを受けたレディアン・メムシャイがエリア内に進入。DFを交わして角度のないところからシュートを放つがGKチプリアン・タタルシャヌが両手でディフレクトする。 アルバニアにとって良い流れになりつつあった時間帯。彼らにとっての記念すべきEURO初GOALが遂に生まれた。 43分、再び右からのスローインをメムシャイが受けると、すぐ様ファーに伸びる当たりでクロスを供給。これをDFを外してフリーになったアルマンド・サディクが頭で合わせると、緩やかな弾道がゴールに吸い込まれていった。 リードを許したルーマニアは、後半、突破力のあるガブリエル・トルジェをピッチに送り込むなど、何とか追い付き追い越すために猛攻を仕掛ける。実に後半の支配率は67%にものぼったが、しかし、なかなか決定機を作るには至らない。 76分の右サイドを抜けたフローリン・アンドネのシュートもバーを叩く。明らかに一人を残して引いて守りを固めるアルバニアの守備に手を焼いていた。 アルバニアのディフェンスは一人一人が粘り強く選手の距離感も良い。そして時折隙を突くように見せるカウンター。86分には左CKからニアの角度にあるところでメルジム・マフライが合わせるが惜しくもサイドネットに突き刺さった。 初出場のEUROでの初勝利に向かってピッチ内の選手とスタンドが一体になっていたアルバニアは、その後もルーマニアの攻撃を凌ぎきり見事にリードを守り切った。 今大会のアルバニアを観ていて思ったのは、何かプレーや雰囲気がトルコがEURO96に初出場した時の姿に重なるものがあるということ。同じような道を歩むとすれば、欧州にまた一つ強豪が生まれることになる。 そんなアルバニアに関して気になることが一つ。去る5月14日、FIFAはコソヴォの加盟を承認した。これによってコソヴォは次の2018年ロシアW杯を目指す欧州予選に参加することが可能になったわけだが、アルバニアにはGKベリシャ、キャプテンのロリク・サナ、レニャニ、MFのタウラント・ジャカなどコソヴォ出自のプレーヤーも結構いる。隣国の同民族なのだから、当然といえば当然なわけだが、これまでは自国での国際舞台出場が適わなかったこともあってアルバニア代表を選んでいた選手が、今後、どういう選択をするかには興味深いものがある。 ルーマニアはGroupリーグの何れの試合も悪くない戦いを繰り広げたが、奪った得点が3試合でPK2本の2GOALのみではやはり厳しい。それこそ、毎試合ゼロ封するくらいでないと上に勝ち上がっていくことはできないだろう。かつてのフローリン・ラドチョウやアドリアン・ムトゥのように、決定力のあるエースの出現が待たれる。

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